2018/04/28

第48話 インプラントレプリカ(インプラントの技工用ダミーパーツ)が「松風」から発売されました。【DIMアナログ】







私は常日頃から口腔内スキャナーを用いた光学印象は、『インプラント』補綴の方が通常の支台歯に用いるよりも適していると述べています。


その理由としては、インプラントが規格化されているという事にあります。


天然歯の様に色々な形態がある訳ではないため、印象の際に「マージンの印象が出来ている出来ていない」と言う事がなくなるからです。


埋入されたインプラントの種類にあったスキャンボディを読み込めば、骨内に入っているフィクスチャ―のポジションもわかり、その上にアバットメント、上部構造の作製がコンピューターデザインで行える訳です。


しかしながら、いくらデジタル技工と言えども補綴物の作製の際にはやはり模型が必要であると日大クラウンブリッジでバリバリ技工をやっていた私は考えています。


ただし、その様なインプラント補綴のデジタルインプレッションを行っても、その模型を作製するためのパーツが必要となります。





そこで日本国内メーカーの『松風』が3Dプリンターモデル内に埋め込めるインプラントアナログを発売しました。


もちろん海外などを見れば他社でもありますが、日本メーカーの大手老舗がそこをやってくれた事がとても嬉しいです。





日本ではまだデジタルインプレッションから模型を作製して、補綴物の作製もしくは調整を行うと言うインフラが整っていません。

※私自身は通常のクラウンブリッジワークであれば、デジタルインプレッションから模型作製と、補綴物のコンタクトや咬合調整を行う事をしていますが。


やはり創業当時から技工と言う分野にも重きを置いていた『松風』だからこその製品だと思います。





対応しているインプラントの種類もかなり数多く、一般的に使用されているインプラントであれば大体できるのではないかと思います。


ただし、今日本の30~40代の先生に爆発的に人気のあるGCインプラントは対応していない様ですね。(それは大体どのメーカーも同じ)


京都にある松風のSWAVE CAD-CAM加工センターで対応できます。





ただし、技工を出すためには少しばかり条件があるようなので、よく理解しておかなければなりません。


以下ホームページより

3DプリントDIMを作製するための条件 

1. 松風S-WAVE スキャンボディが使用されたデジタルスキャンデータであること。 

2. 3Shapeのデンタルシステムが使用できること。 

3. デンタルシステムのアドオンであるアバットメントデザイナー及モデルビルダーが使用できること。 

4. デンタルシステムに最新のS-WAVEインプラントライブラリがインポートされていること。 

※上記条件が一つでも欠けてしまうと、作製することができないのでご注意ください。

詳しくはこちらをご覧下さい
3Dプリントモデル受注開始のお知らせ
DIMアナログ


デジタル技工のインフラを松風が大きく舵取りしてくれる事を期待しています。


第49話に続く

第49話 週刊現代2018.5月号の『AIが完全予測「給料が下がる仕事」「上がる仕事」全210職種 技術革命で消える仕事がわかった!』を読んだ感想









0 件のコメント:

コメントを投稿